おおつならではの就労移行支援事業とは、高校を卒業したあと、直接就労移行支援や就労継続支援B型へ行くのではなく、自立訓練(生活訓練)の事業所で2年間支援を受けていただき、その後就労移行支援に移行し、一般就労を目指していただくことを目的とした事業です。
ここでは、この一連の流れを構築する自立訓練、就労移行支援事業所のことを「おおつならではの就労移行支援事業所」と呼びます。
おおつならではの就労移行支援事業所の定義の1つ目は、自立訓練(生活訓練)の2年間と就労移行支援の2年間を一連の支援として、カリキュラムを組むことができる事業所であることです。まず、自立訓練の事業所で、日常生活を送るために必要な力を身につけ、伸ばしていきます。その後、自立訓練で身につけた力を土台として、就労移行支援で、一般就労にむけて必要なスキルを磨きます。大切なことは、この自立訓練の2年間と就労移行支援の2年間を、4年間の一連の流れとして考えられたカリキュラムをもっている事業所であることです。おおつならではの就労移行支援事業所が実施するカリキュラムに内部の職員による支援だけではなく、外部講師による講義を組み込んでいることです。
高校を卒業して多くの若者が大学や専門学校に進学して進路を模索できるモラトリアムの期間が保障されています。しかし、特別支援学校高等部卒業後の進路の多くは、福祉的就労という現実があります。それに対して大津圏域では障害のある若者に対して更なる学びの場を保障すべきではないかと議論になりました。
そこで、大津市障害者自立支援協議会では2012年に「おおつならではの就労移行支援プロジェクト会議」を立ち上げ、18の春を豊かなものにすべく、4年間の学びの場を生活訓練と就労移行を組み合わせて整備することを検討しました。
その結果、大津市から学びの場としての質を高めるために外部講師及び加配人員の補助金が付く形で2013年に1カ所目「スコラ」が整備。大津市内をキャンパスに見立て、生活訓練と就労移行の事業所と連携して行うことになりました。さらに、2014年に2カ所目の「くれおカレッジ」が整備。生活訓練と就労移行支援を一つの事業所で支援。そして、2018年の4月に3カ所目の「きずな」が整備されました。2022年3月にスコラは一旦終了して、2022年12月に大津におの浜障害者福祉協会が大津市立障害者福祉センター内に「におの浜スコラ」を開設しました。
なお、協議会では現事業所の状況確認と今後の整備に関して年数回会議を開催して検討をしています。
2021年にオンライン開催をした大津ならではの就労移行支援事業に関する取り組み報告の動画サイトです。
・大津ならではの就労移行支援事業所