*設置の背景
・児童福祉法の改正により、医療的ケアを要する障害児に対する支援において、医療・福祉等の連携体制の構築が求められるようになった。また、第五期おおつ障害者プランにおいて重点施策として、「医療的ケア児への支援の充実」及び「医療と福祉の綿密な連携による在宅医療の充実」が挙げられており、関係機関の連携と支援体制の充実が謳われている。そこで大津市において医療機関と福祉機関の連携の充実を図り、医療的ケアの必要な方が地域で安定して暮らすための構築を図るために、福祉と医療の連携を図るための共有と協議の場を大津市障害者自立支援協議会内に設置することとする。
*目的
・大津市において医療機関と福祉機関の連携の充実を図り、医療的ケアの必要な方が地域で安定して暮らすための構築を図るために、福祉と医療の連携を図るための共有と協議の場として運営を行う。
・重心及び医療的ケア児者のネットワーク構築に向けて、福祉、医療、教育等の関係機関が集まり協議を行うことになるが、毎回すべての関係者が集まり協議となると広範囲になり議論が深まらず、参加者の発言もしにくく なる。そこで全体会といくつかのテーマに分けたワーキングと分けて開催を行う。
*各ワーキングについて説明
①進路調整に関するワーキング
・卒業生リストの更新と共有 2031年度末までに61人の卒業生が予定。特に東南部
に多い。
・重心型生活介護の状況の共有。
・大津圏域におけるさくらはうすの役割に関して。やまびこ在り方の検討の提言を受
けて医療的ケアの方の受け入れに向けた体制及び環境整備と他施設へのバックアップ
・訪問型生活介護の検討。京都府綾部市の取り組み
②障害福祉に関するワーキング
・自宅浴槽で入浴が困難な方の支援の在り方に関して検討。生活介護の機械浴槽を借
りたヘルプによる支援から施設入浴支援への変更に関して
・医療的ケアの方を放課後等デイサービスで受け入る際の課題の共有
③医療連携に関するワーキング
・医療的ケア児のアンケート結果速報値を共有して、課題を検討。災害時の支援、教
育現場での支援、レスパイトケアの確保等が課題として挙がる。
・大津圏域では在宅以降はMSWと地域の訪問看護が連携して進めることが多い。福祉
側がどう入っていくか。
・医療側の発信を大事にして行きたい場にしていくことを確認。大津圏域における医
療的ケア児の在宅移行・災害時・医療と福祉の連携をスムーズにするための在り方、
また医療から見た福祉のあり方などを今後事例検討等しながら進めていく。・在宅生活
においてヘルプや放課後等デイサービス及び日中一時支援の利用が医療ケアがあると
提供事業所数が少ないため、希望通りに利用できない。
・18歳以降の重心の方へのアンケート調査の実態と在宅の方へのアウトリーチの取り
組み。
近年、医療技術の進歩などを背景に、在宅の重症心身障害児者及び医療的ケアを必要とする方(以下「医療的ケア児者」という。)が増加傾向にあり、支援体制の充実が求められています。本市におきましても「おおつ障害者プラン」の中で重点的に取り組む施策として「医療的ケア児等への支援の充実」を掲げられています。
また、昨年には医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律が施行され、医療的ケア児を子育てする家族の負担を軽減し、医療的ケア児の健やかな成長を図るとともに、その家族の離職を防止するための取り組みを国や地方自治体が行うことが責務となりました。
提言1・地域の中で本人らしい暮らしや社会参加ができる体制づくり
〇地域の保育園や幼稚園、学校を利用できるための体制確保
〇喀痰吸引のできるヘルパー及び車椅子車両での送迎にも対応した移動支援事業所の拡充、医療的ケアにも対応できるグループホームの整備
〇災害時の避難体制や備品確保の整備
提言2・介護者等の負担軽減と就労及び社会参加の促進にむけた体制作り
〇医療的ケアがあっても対応できる保育の場の整備
〇家族に頼らない通学保障の充実
〇入浴支援や医療的ケアにも対応できる日中一時支援や放課後等デイサービスの拡充
〇レスパイトとしての医療的ケアにも対応した短期入所の拡充
提言3・医療的ケアの方を地域で支えるネットワークづくり
〇医療的ケアの方の継続的な実態調査
〇医療的ケアに関する市民向け、支援者向けのシンポジウムや研修会の定期的な開催
〇重症心身障害及び医療的ケア児者支援協議会でのネットワーク構築、
2023年1月に開催した医療的ケアシンポジウムの動画と資料を公開しています。下記ボタンから特設サイトに入れます。